終わったあとに残るもの
終わったのに軽くならない、という状態があります。これは終わり方が悪かったからではなく、この関係の終わり方に共通しています。
終われば楽になるはずだと思っていたのに、そうならない。終わったこと自体は受け入れているのに、日常が戻ってこない。そういう時期があります。
もう連絡は来ない。
それは分かっているのに、通知を確かめる癖だけが残っている。
誰にも言えないので、普通に出勤する。
普通に話して、普通に帰る。
別れたと言えれば、少しは違ったかもしれない。
言えないので、何も起きていない人として過ごす。
弔いができない
普通の別れなら、人に話せます。聞いてもらって、少し泣いて、時間が経って、という過程があります。その過程が、ここでは使えません。
終わったことを誰にも言えないので、区切りがつきません。長引いているのは、気持ちの強さのせいではなく、処理する場所がなかったからです。
思い出し方が変わっていく
最初のうちは、苦しかったことのほうを思い出します。待っていた時間、言えなかったこと、罪悪感。
そのあと、よかったことのほうが戻ってきます。こちらのほうが厄介です。悪いことばかりだったなら諦めがつくのに、そうではなかったので、自分の判断を疑いはじめます。
両方あったのだと思います。どちらかに決めなくても構いません。
戻したくなる時期がある
半年後、一年後に、連絡してみようかと考えることがあります。一度だけ、様子を聞くだけ、と理由をつけて。
そうしたくなるのは、まだ処理が終わっていないからです。相手が必要なのではなく、区切りが必要なのだと思います。連絡すると、区切りはさらに遠のきます。
時間はかかっていい
早く忘れなければ、と思っている人がいます。後ろめたい関係だったのだから、引きずる資格もない、という感覚です。
かかる時間は、関係の正しさとは関係ありません。長く続いた関係が終われば、時間はかかります。それだけのことです。
この文章は、特定の個人の体験ではありません。よくある状況をもとに書いています。